メンバーコラム|自然言語処理による問診票から頭痛自動診断モデルの開発(勝木 将人)

頭痛は約4人に1人が抱える病気であり、特に片頭痛による労働生産性の低下は、年間2兆円といわれています。

しかし、頭痛を見る脳神経内科医や脳神経外科医は脳卒中診療などで昼夜を問わず働いており、頭痛診療に尽力したくても、問診が重要な頭痛診療において患者の訴えにゆっくり耳を傾け診断する時間がありません。

そこで、日本語自然言語処理による文章分類で、問診票の文章からその患者さんの頭痛を片頭痛、緊張型頭痛、その他の頭痛に分類するモデルを作成しました。

診断制度は78%であり、問診票を自由記載するだけで医師に診断を提案してくれます。

この技術は迷惑メールの判定やショッピングサイトのレビュー内容の評価などに用いられており、自然言語処理による文章分類の技術は今後広く医療分野でも用いられることが期待されています。

【論文情報】Preliminary development of a deep learning-based automated primary headache diagnosis model using Japanese natural language processing of medical questionnaire. Masahito Katsuki, Norio Narita, Yasuhiko Matsumori, Naoya Ishida, Ohmi Watanabe, Siqi Cai, Teiji Tominaga. Surgical Neurology International 2020;11:475.

DOI:10.25259/SNI_827_2020

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